IPアドレス と サブネットマスク

ルータを介さず1本の線でつながっているネットワークをサブネット(subnet)といいます。
スイッチングハブなどを使っている場合を除き,1つのサブネットには同じ信号(パケット)が流れます。

各ホストは 8bit × 4 = 32bit のIPアドレスを持ち,通常はドットで区切った4つの10進数で表現されます。
 例: 163.209.82.33

※これは IPv4 (version 4) のIPアドレスで,IPv6 のIPアドレスも使われ始めています。

あるパケットの宛先のIPアドレスがサブネット内であれば,ルータはそのパケットを外には流しません。
このとき,どのIPアドレスが同じサブネット内のものかを識別する必要がありますが,そのためにサブネットマスク(subnet mask)が使われます。

サブネットマスクは,IPアドレスの32bitのうちネットワークのアドレスを示す部分のbitを1, ホストの番号を表す部分のbitを0として表します。通常これもドットで区切った4つの10進数で書かれます。
 例: 255.255.255.0

例1 

IPアドレス(10進数) 163 209 82 33
IPアドレス (2進数) 1 0 1 0 0 0 1 1 1 1 0 1 0 0 0 1 0 1 0 1 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 1
サブネットマスク (2進数) 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0
サブネットマスク (10進数) 255 255 255 0
ネットワーク(163.209.82.0) ホスト(33)

サブネットに接続できるホストの数は,ホストを表すbit数で決まります。
ただし,このすべてのbitが0のものは,ネットワーク自身の番号(セグメント番号),
すべてのbitが1のものは,ブロードキャストアドレス(全ホスト宛てに送信)に使われます。

従って,上の例では,256-2 = 254 台のホスト(パソコン等)が接続できます。

ただし,通常は他のネットワークに接続するためのルータがあり,ルータもIPアドレスを使います。そのため,接続できるホスト数は,さらにルータの数だけ少なくなります。

例2

IPアドレス(10進数) 192 168 10 106
IPアドレス (2進数) 1 1 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 0 1 1 0 1 0 1 0
サブネットマスク (2進数) 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0
サブネットマスク (10進数) 255 255 255 224
ネットワーク(192.168.10.96) ホスト(10)

この場合,IPアドレスの最後の106は,ネットワーク部分の96とホスト番号10の和を表します。

このサブネットには,32 - 2 = 30 台のホストが接続できます。

10進数のサブネットマスクの代わりに,ネットワークの番号が2進数で上から何ビットまでかを示すビット数も使われます。
例えば, 163.209.80.0 / 255.255.255.0 というネットワークは,163.209.80.0 / 24 と書くこともあります。


ローカルIPアドレス

クラスA 10.0.0.1〜10.255.255.254
クラスB 172.16.1〜172.31.255.254 企業内,大学内
クラスC 192.168.0.1〜192.168.255.254 家庭内,研究室内