半径 の直円柱を水平に倒して固定し,その上に質量
,長さ
の一様な棒を直円柱に直角に置いてつり合わせる。
(1)この状態で棒の一端に質量 のおもりを下げると棒は角度
傾いてつり合った。
と
の関係を求めよ。
(2) を大きくしていくとあるところで棒が滑り出した。棒と円柱の静止摩擦係数を
として,棒が滑り始めるときの
と
を求めよ。
(解)
(1)棒に働く力は,下向きに棒の重さ とおもりの重さ
,上向きに円柱から受ける抗力
である。
棒の重心を中心として回転力のつり合いを考えると,棒の重心と接点までの距離は であるから,
となる。これが と
の関係である。
(2)接点で棒が受ける垂直抗力 と摩擦力
は,
,
であるが,静止摩擦係数が のときは,
でなくてはならない。これより,
となる。
したがって,滑り始めるときの角度は,
であり,そのときのおもりの質量は(1)の結果より,
となる。