このページの記号は,先のページと同じである。
まず,ばねの下端を力 で引き,静止させた場合の変位を求める。
つりあいの式,
,
と,境界条件
,
から,
が得られる。ただし, は,ばねが自重とつり合っている場合の変位で,
である。
力 により,ばねの下端はつり合いの位置から
伸びるので,ばねの下端を
だけ引き下げた場合の変位は,
である。
これと初速度が0であることを初期条件とし,この状態で,手を離した後の運動を考える。
先のページで示したように,
とすると, は通常の波動方程式を満たす。境界条件は,
,
であり,初期条件は,
,
である。
解も先のページに示した手順に従えばよい。まず,
を, に関して対称な,
周期の奇関数に拡張して,
を得る。ここで, は整数である。
この を使って,求める変位は,
で与えられる。
初期状態から半周期までを具体的に示しておく。
(0) ![]() ![]() |
![]() |
(1) ![]() ![]() ![]() ばねは自由端から縮んでいく。 |
![]() |
(2) ![]() ![]() ![]() つりあいの状態を経過する。 |
![]() |
(3) ![]() ![]() ![]() 固定端から縮んでいく。 |
![]() |
(4) ![]() ![]() ![]() この後,ばねは逆の過程をたどり,初期状態に戻る。 |
![]() |